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口腔内スキャンの紹介

Andrew Singer

歯科ライター

3Shape

アナログ印象からデジタル印象への切り替えを検討していますか?口腔内スキャナーの導入を成功に導くためのポイントをリストアップしました。


「これまでよく言われてきた「デジタル技術は不十分である」あるいは「品質に改善の余地がある」ということは、もはや以前のものとなりました。」

Dr. Vincent Prestipino, Prosthodontist

口腔内スキャナーとは何ですか?

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最近まで、口腔内スキャナーはデジタル印象のためだけに使われて来ました。2025年に3Shape TRIOS 6が登場して、すべてが変わりました。

TRIOS Dx Plusソフトウェアとの組み合わせることで、TRIOS 6はスキャナーの活用法に新たな変革をもたらしました。さらに、AI活用による患者の治療体験も進化させました。TRIOS 6とTRIOS Dx Plusソフトウェアは、デジタル印象のみならず、咬合面う蝕、歯の摩耗、歯肉の退縮、プラーク、隣接面う蝕など口腔内の変化が視覚的に確認できます。 隣接面う蝕の検出機能は2025年末にリリース予定

口腔内スキャナーの仕組み

口腔内スキャナーは、スキャンする部分に光源を投影してデジタル印象を採得します。例えば、TRIOS 6のようなスキャナーは、1秒あたり2400枚の画像を撮影し、スキャンソフトウェアで処理した後、歯と歯肉の形態を再現する3D模型を生成します。TRIOS 6とTRIOS Dx Plusソフトウェアを使用すると、口腔内の状態やリスクも可視化されます。

口腔内スキャナー、CAD(コンピュータ支援設計)、CAM(コンピュータ支援製造)テクノロジーは、現代の歯科において非常にパワフルかつ効率的なツールとなっています。印象やワックスアップなど、従来行われてきた作業が大幅に楽になりました。

口腔内スキャナーの導入により、CAD/CAMデンティストリーの可能性が大きく広がります。FDI世界歯科連盟によれば、「CAD/CAMが、カスタムメイドの装置や既製装置のカスタマイズ」を可能にします。

「CAD/CAMとは、従来の印象やトレーなどを使用せずに、口腔内スキャナーで印象採得を行うことです。このソフトウェアを使えば、石膏を流し込む代わりに、スキャンした画像をデジタル化し、分析し、調整することができます。CADソフトを使用して修復物をデザインするため、模型に手でワックスアップする必要はありません。その後、CAMプロセスではミリング加工されます」。

Dr. Jonathan Ferencz

口腔内スキャンによるコスト削減はどのくらいですか?

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口腔内スキャンは、経験レベルにもよりますが、アナログ印象よりも短時間で行うことができます。ワークフローや使いやすさといった機能性についても、特に気にする必要はありません。

印象材や送料の費用

クリニックの状況にもよりますが、口腔内スキャナーを使用することで大きなコスト削減につながります。印象材を使用せず、PVS印象の硬化を待つこともなく、患者が不快に感じることもなく、片づけが楽です。配送料や保管料のコスト削減までも可能です。矯正歯科専門医の方であれば、すべての石膏模型をデジタル化することができます。つまり、5年分の模型がハードディスクやクラウドに保存されます。

時間の短縮効果

口腔内スキャナーが時間を節約することを証明する研究は数多くあります。審美修復物を作成するためのデジタルとアナログによるワークフローを比較すると、一目瞭然です。患者のデジタルスキャンは1分半から6分で完了します。印象材を使用せず、PVS印象の硬化を待つこともなく、患者が不快に感じることもなく、片づけが楽です。この大きな変化により確保できた時間で、より多くの患者コミュニケーションや治療に充てることが可能になります。

また、TRIOS 6とTRIOS Dx Plusソフトウェアにより、診断ワークフローもデジタル化され、さらなる時間短縮も実現できます。プラークの確認から歯肉退縮まで、患者アポの時間内に1回のフルアーチスキャンでモニターすることができます。

TRIOS Ready Tip

3Shapeの診断支援ソフトウェアに加え、もう1つの時間節約を実現するソリューション、TRIOS Ready Tipsもあります。クリニックの口腔内スキャンのワークフローをよりスピーディーで簡便にする、単回使用のスキャンチップです。

スキャンチップを開梱、装着、すぐにスキャンできます。スキャンチップのオートクレーブ滅菌や事前準備が不要で便利です。

ワークフローのスピードアップ

場合によっては、デジタルワークフローにより、これまでとほぼ同じ仕事を半分の時間でこなせるようになりました。例えば、Dr. Ferenczのケースは、クラウンが破損して来院した患者に、たった1回の来院で全く新しいクラウンを提供することができたことを示しています。

「割れた破片を彼の口にはめ込むと、まるでジグソーパズルのようにぴったりとはまりました。そして助手に形成前スキャンをしてもらいました。そして、壊れたクラウンを外しました。患者に局所麻酔を少し投与し、まだセメントで固定されている部分を削り取りました。それから歯肉圧排をして、3Shape TRIOSで支台歯をスキャンしました。その後、ラボの技工士が新しいクラウンを設計し、削り出しました。90分後、彼はテックではなく、最終補綴を装着して帰りました」。

口腔内スキャニングは、患者の治療体験にどのような影響を与えますか? 

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患者の快適性向上

デジタル化の検討では、口腔内スキャナーの精度や使いやすさを考えがちですが、患者にとってのメリットこそが、デジタル化へ移行する最大の理由となるかもしれません。デジタル印象は、従来の印象採取の際に患者が経験した不快感を軽減してくれるでしょう。具体的には、材料の臭いや味、大きなトレー装着、嘔吐反射の可能性などがあります。患者がデジタルワークフローを選好することを示す文献も報告されています。University of Bern School of Dental Medicine Studyの研究では、一部の患者だけでなく、すべての患者(100%)がデジタルを好んでいます。デジタルデンティストリーは、患者に感動の治療体験をもたらし、もっとクリニックを好きになってもらうことができます。

患者へ感動の治療体験で治療に前向きにさせる。

画面に表示された3Dスキャンが、口腔内と治療の必要性を視覚化し、患者コミュニケーションをパワフルなものにします。Dr. Ferenczは「最良の患者は治療について説明を受け、理解している患者である 」と言っています。しかし、コミュニケーションはスピーディー、直感的に行われるものです。ですので、カメラやiPadよりも、スキャナーに手が伸びます。」

スマイルデザインは 「素晴らしいツールであり、日常の診療を変えます。」とDr. Marc Onuohaは言っています。さらに、モニタリング とシミュレーション のアプリを使用すると、ブラキシズムや歯の動きなどを経時的に重ね合わせて数値化したり、患者に矯正治療のイメージを示すこともできます。患者コミュニケーションがとても簡単になり、来院時に患者をわくわくさせながら治療を進めることができます。

また、Dr. Ferenczは「スキャン技術には、装置の製作と全く関係ない、コミュニケーションツールやデモンストレーションツールとしての活用の可能性が大きいことに気づきました。」と言います。

新たな患者コミュニケーション

患者が自分自身の口腔内のスキャンを大きな画面で見ることは非常にインパクトがあります。新しいTRIOS 6スキャナーのリリースにより、3Shapeはこのコンセプトを大きく発展させました。TRIOS 6の登場に合わせて、3Shapeは患者向けのモバイルアプリ「DentalHealth」もリリースしました。ユーザーは3Shape DentalHealthアプリを通じて、スキャンや診断情報を患者のスマホに直接送信できます。

患者が、どこでも自身の口腔内を見れるようになります。。TRIOS Dx Plusによる口腔内の視覚化により、患者に合った情報提供や指導が可能になります。

プラークや咬合面う蝕があっても、アプリが問題のある場所を表示し、スキャンデータを使って情報提供をします。そして、予防のポイント、推奨事項、ホームケアを定着させるためのガイダンスを提供します。

3Shapeが168人の消費者を対象に行った調査では、90%がスキャンを見ることをとても重視しており、81%がこのアプリによってクリニックへの来院回数が増えると感じ、78%がこのアプリのパーソナライズされたケアガイダンスを高く評価していることがわかりました。【当社資料】お問い合わせください。

口腔内スキャナーは従来の印象採得に代わる以上の存在になりました。TRIOS 6とTRIOS Dx Plusソフトウェアの診断支援機能により、スキャナーは診断にも活用できる進化がもたらされました。

多彩なオプションにより、幅広い歯科治療を提供

デジタルデンティストリーの活用度は時間とともに成長・発展できます。最初は口腔内スキャンから始めて、時間とともにワークフローを変えて、治療での活用にもチャレンジできます。クラウンのデザインを始めたいですか?院内でのミリングも?すべて可能です。クリアアライナーも同様です。3Shapeのオープンクリアアライナーワークフローを使えば、提供可能です。

さらに、TRIOS 6スキャナーとTRIOS Dx Plusソフトウェアにより、診断支援機能も追加できます。例えば、TRIOS 6とソフトウェアを使えば、患者をスキャンして、患者と一緒に口腔内の状態を確認し、スキャンを患者のスマホに送信できます。

デジタルデンティストリーの良いところは、口腔内スキャナーで自分が気に入った活用法から始めて、そこから発展させることにあります。難しい症例は、ラボ、パートナー、サービスプロバイダーから構成される3Shapeエコシステムに外注することができます。

院内製作の可能性をご確認ください。

「デジタル印象がなければ、これほど効率的で、スピーディーな対応をすることや、利便性や交差感染リスクが低減ことはできなかったでしょう。」

Dr. Prestipino

 

デジタル印象はどの程度正確ですか?

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デジタル印象vsアナログ印象

口腔内スキャンの精度を証明するたくさんの臨床研究資料が公開されています。いくつかをリストアップしましたので、臨床研究資料をご確認ください

アナログ印象を減らすことで、ラボの最大の困りごとである印象の品質が改善できます。「LMT magazine」の最新業界動向調査において、歯科医院から提供されるアナログ印象の品質問題を最大の課題と回答したラボが47%に上りました。また、デジタル印象の方がはるかに簡単でより正確だとも言われています。

Image:口腔内スキャナーおよび従来法による印象の代表的な3D比較分析と、公差±20μmおよび重要公差±100μmの設定における偏差を示すカラーヒストグラムを以下に示します。
* Source:Journal of Dentistry, Accuracy and precision of 3 intraoral scanners and accuracy of conventional impressions:A novel in vivo analysis method.

口腔内スキャナーの価格はいくらですか?

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口腔内スキャナーの製品価格

ソリューションの価格は、診療ニーズやその他ご希望によって異なります。完全なシステム化により、印象材、試適用クラウン、院内作業、歯科技工所の請求に関するコストを削減できる可能性があります。Dr. Parag Kachaliaによると、歯科用CAD/CAMシステムに切り替えた歯科医は、ラボへの支払いを60%から70%削減できると見積もっています。

しかし、いくら払うかではなく、何を得るかが重要なのです。Dr. Mark McOmie(米国)は、スキャナーのコストは単なるスキャナー導入費用ということではないと考えます。ライフサイクル全体を見て、総所有コストを確認することが大切です。3M、Cerec、PlanScan、3Shape TRIOS、iTeroを比較検討し、コストが大きく異なるという結論に至りました。一部にはドングル料金(都度支払い)を請求するサービスもあれば、年間料金を請求するもの、月額料金を請求するもの、保証料金、サポート料金などを請求するものなど、様々な形態があります。スキャナーの初期費用、手数料、保守契約料を加算し、それを6年で計算しました。これにより、スキャナーを6年間所有・運用するための総コストが算出されました。

さらに、デジタルとアナログ印象採得の節約効果の比較表を作成しました。その結果、口腔内スキャナーを導入しているDr. McOmieは、「お子様の大学の学費を準備したい方は、3Shape TRIOS口腔内スキャナーを購入することをお勧めします!」


クラウン/月  咬合登録とトリプルトレーを含むアナログ印象採得の単価 歯科技工所からのデジタル印象割引 毎月のコスト削減 年間のコスト削減 2年間のコスト削減 6年間のコスト削減  
40 40 USD 20 USD 2,400 USD 28,800 USD 57,600 USD 115,600 USD

口腔内スキャンは簡単ですか? 

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公平な立場に見えないかもしれませんが、聞くところによると、携帯電話の操作ができるようになると、口腔内スキャナーも操作できるようになるそうです。ほとんどの口腔内スキャナーのメーカーは、クラウン&ブリッジ、クリアアライナー、義歯などの特定の適応症に最適なスキャン方法を説明するスキャンガイドを提供しています。練習すればするほど、速くなります。

「本当にシンプルなプロセスになりました。もちろん、学習曲線はあります。スマートフォンを使用できる人は、絶対にTRIOSでスキャンできます。」

Dr. Jurim

口腔内スキャナーの比較

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より多くの口腔内スキャナーブランドが市場に参入するため、自分に最適なシステムを選ぶのは大変な作業です。パウダーを使うべきかどうか?ワイヤレススキャンの価値は?サブスクリプションはどうすればいいですか?オープンシステムが賢い方法なのか、それともクローズドなアーキテクチャの方が理にかなっているのか。

デジタルデンティストリー研究所は、IDS 2019に出展された主要ブランドについて、または当社のTRIOSを含め、参考になる比較を行いました。その評価基準は、さまざまなブランドを自分で試す際に、何に気をつけるべきかの良い指標になるかもしれません:

  • スキャン速度とワークフロー
  • スキャナー本体のサイズ
  • 使いやすさ
  • スキャナー価格
  • サブスクリプションまたはメンテナンスサービスの有無
  • スキャンのエクスポートが可能かどうか
  • オートクレーブ可能なスキャナーチップ
  • タッチスクリーン
  • ワイヤレススキャナー
  • う蝕診断サポート機能
  • CADの連携

結論は?完璧なスキャナーは存在しませんが、他より明らかに優れているものもあります。選択にあたっては、予算、クリニックで提供する治療、他社製品との連携(歯科用CT、3Dプリンター、ミリングマシンなど)、ラボへスキャン送信して外注するか、院内での製作を希望するかといった、多くの要素を検討する必要があります。

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Andrew Singerについて

Andrew Singer

歯科ライター

3Shape

Andrew Singer は、医療関連テクノロジーに関する執筆を専門とするジャーナリストです。2014 年より、歯科分野でデジタルテクノロジーを理解しやすい内容に置き換えて紹介しています。歯科のデジタル化に関する記事を通して、これからデジタルにチャレンジしたいと考えている歯科医師の皆さまにインスピレーションを与えることが、彼の重要な役割となっています。

詳細については、

口腔内スキャナーと従来のワークフローを比較した臨床研究の結果を収集および要約し、デジタル化に関する最新情報を提供するウェビナーを作成しました。これらの資料を共有いたします。
*Source:3Shape market map.
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